なぜガス乾燥機が普及しないのか
ガス屋さんであれば、ガス乾燥機は超自信をもっておススメできる商品であることは間違いないでしょう。
私もガス乾燥機の魅力については積極的にアピールしていますが、思ったように普及していないのが現状です。
なぜ普及しないのか、私が感じた(営業で負けた。。)ポイントを整理してみたいと思います。
1.オール電化のためガスを取り入れたくない(主に経済的に)
まぁ、この牙城はなかなか崩せません(笑)
いくら品物がいいといっても、ガスの基本料金+従量料金は発生します。
特にオール電化世帯にとってはガス代が1回60円ちょっととは言われても、プラス「基本料金」がネックになるようですね。
基本料金はガス屋さんによって異なりますが、毎日1・2回使うとすれば平均しておよそ1回100円位になるでしょうか?
コインランドリーと比較すれば、わざわざ持ち込む手間と時間、乾燥代まで考えればかなりのコスパだとは思います。
それ以外に、ガスに対するイメージ(怖い)、電気に対するイメージ(クリーン)も大きく影響しているとは思います。
2.全自動洗濯乾燥機で間に合っている
若い世帯とお話をしていると、ドラム式の大容量の洗濯乾燥機が主流になっているのかなと感じます。
夜洗濯を仕掛けて、朝には乾いてる。
家族分の洗濯が1回で済むご家庭であれば、これで十分。と感じられているようです。
まぁ、不便を感じていないのに無理に勧めても迷惑なのであまりしつこい営業はしないようにしてます^^;
また、ガス乾燥機がいいのは分かったけど、洗濯機から乾燥機へ移すのが面倒臭い、という話も聞きました。その通りですね(笑)
あえて、それでもガス乾燥機をお勧めするとすれば「乾く早さ」と「乾かせる量」でしょうか。
急な洗濯物(体育着出し忘れてたとか)が発生したときに、1時間もあれば乾燥までできてる早さは全自動洗濯乾燥機にはない魅力です。
また、部活動などで洗濯物が増えたことで1回で洗濯しきれなくなった時、2回目の洗濯まで待てない状況になったときには、短時間で次々に乾かせるガス乾燥機は有効だと思います。
3.工事が面倒
電気式の乾燥機は排気ダクトと呼ばれる、外へ排気する煙突?みたいなものが無いタイプがほとんどです。
一方、ガス乾燥機には必ず排気ダクトがついています(だから乾燥が早いという説もあります)。
そのため、それ用の穴を壁に開けなくてはならず、またガス管も引き込まなければならないため「そこまで大がかりならいらないかな」と諦められるお客様も多いようです。
そういったお客様に対しては、外置きで試しに使って体験してもらっています。
ほぼ100%のお客様が、「やっぱり家の中で使いたいから工事お願いします」となります。
まぁ、良さに自信があるので、多分そうなるだろうなと思って体験してもらうのですが^^
工事自体は大体1~2時間で終る場合が多いので、もし興味がある方は近くのガス屋さんに相談してみてもよいかもしれません。
4.家庭用のガス乾燥機を知らない
これは我々の責任でしょう。。
「え?電気式しかないでしょ?」「どうせ電気と同じようなもんでしょ?」
そもそも、「衣類乾燥機」の選択肢に「ガス」が入っていない。
電器屋さんでガス乾燥機をおいている店舗はほとんどありません。
ガス乾燥機がおいている場所は、ちょっと大きめのガス屋さんの展示場くらいでしょうか。
そのくらいお客様のお目にかかることのない商品なのです。
ネットで興味を持っていただいたお客様も「とりあえず実物が見てみたい」というお声は多いです。
うちも大きいガス屋さんではないので、とりあえずお試し用の乾燥機を貸出して使ってもらうようにしています。
何とか知恵を絞って広告して、もっと知ってもらいたいです。
5.賃貸物件では設置が難しい
先にあがった工事のめんどくささでもありましたが、壁の穴あけ工事は普及に向けて結構ネックです。
賃貸物件(マンション、アパートは特に)は、工事をすることも難しいですし大家さんの許可を取るのも一苦労です。
さらに、賃貸物件では大家さんとガス屋さんの契約関係もあるので、設置について関わる人たちが多く面倒ということもあります。
私の会社では、それでも使いたいという方のために部屋の中でも使える小型ガスボンベを貸出して、工事無しでベランダなどに置いてもらうようにしています。
ただし、小型ボンベの貸し出しは法的に手続きが面倒なのと、そこまで利益があがらないという理由で断るガス屋さんも多いようです。
それでも、力になってくれるガス屋さんはきっといますので、お近くのガス屋さんに一通り相談してみてもよいかもしれません^^